いきなりですが、製作記その12は、屋根のくぼみの画像から始まります。
製作記その5で、ノウゼンカズラを造った理由はこれなんです。
屋根と壁の隙間を埋めるために、タミヤのベーシックタイプのパテを盛ったのですが、薄いプラ板がパテの有機溶剤に負けて窪んでしまいました(涙)
屋根の塗装後の事件でしたので、色が違ってしまうリスクを考えて、屋根はそのままにして何かでカバーしようと搾り出した知恵がツタ系の木だったんです(そんな大袈裟なことじゃないのですが(笑)
ということで、ノウゼンカズラを穴をごまかすために植樹することにしましょう(笑)
固定方法はいたってシンプル。いつものようにプラリペアを使用します。
葉がビニール系ですので、完全接着は無理ですが、プラリペアならそれなりに固定してくれます。
ただ、プラリペアの液体樹脂は、かなり強い有機溶剤ですので、また屋根を傷めないように量に注意しながら進めます。
今度は大木です。木工用ボンドと瞬間接着剤とフレキシブルモデリングペーストを駆使して、根元から剥がれてしまうことがないように完全固定させます。
お化粧はミズゴケを使用します。
完全乾燥したらグリーン系の塗装を行います。
(でも、ジオラマ完成後の撮影をした時にはまだ塗っていなかったんです。単に忘れていただけという情け無い話です(汗))
水鉢もしっかり固定です。
金魚も元気に泳いでいます!
向かって右側に置くか、左側に置くかで迷いましたが、向かって左側には大木があるので、普段の玄関の出入りの際には右側の戸を開けるだろうな、という想像で、向かって左側に置くことにしました。
ジオラマの川側、陸側共にほぼ完成ですので、ジオラマ全体の周囲にお化粧をします。
和風であることを念頭に、いろいろな素材を検討しましたが、その結果決定したのは・・・
竹の素材です。
100円均一をウロウロとしている時に目に留まり、価格からしても迷う理由は無いので、2個買いました。
でも、これ、”すし巻”っていうのでしたっけ?
おそらく、製造メーカーも知っている上で名付けたんでしょうけれど、正式な名称は”巻きす”ですよね。
「若い客層も取り込みたい!」っていうメーカーの密かな戦略が垣間見えてちょっと面白かったです。
・・・まぁ、安くて良いお品ですから、これ以上細かいツッコミはしなくていいですね(笑)
竹を貼り付けるためにプラ板を固定しました。
あとはモデリングペーストを塗りたくって・・・
ペタッと貼るだけのお手軽工作です。
でも、これだけでは固定力が心配なので、裏側から木工用ボンドで接着の補強をしました。
とにかく丈夫なことは重要です。
石垣の脇はこんな感じに竹が出ることになりました。
色も素材も異なるので、違和感がありますね。
また、石垣と竹の隙間の穴も気になります。
違和感は別として穴は埋めなければなりません。
色付きのパテ代わりに、アクリル絵の具のブラックを混ぜたモデリングペーストを作って、石垣の裏側から穴を埋めます。
穴は全て埋まりました。
でも、やっぱり、竹と石は違い過ぎる・・・
ということで、やはり、石垣に似合う素材と色でお化粧することにしました。
基本は、タミヤの情景テクスチャーペイントに色を付けたペーストを使用しています。
ペーストが余ったので、ついでに、陸と竹の隙間もこれで埋めてしまいました。
竹は、貼る前には長さを合わせずに、どんどん貼り付けていき、接着剤(モデリングペーストや木工用ボンド)が乾いたらのこぎりで一気に切り落とします。
こうした方が竹の切り口が揃ってきれいに仕上がります。
京町家の裏側の床部分も竹を貼ることにしました。
裏側は正面からは見えないので何もしない予定だったのですが、竹が余っていたことと、どこから見てもきれいなのは気持ちがいいので、ちょっと手間ですが、やってしまうことにしました。
製作にかなりの時間をかけているジオラマですから、これ位の手間は手間って言っちゃいけないですね(笑)
もう、せっかくなので、手間をかけまくります。
細長い箱を作って、3台のトヨペット初代クラウンを緩衝材と共に入れて・・・
ジオラマに格納できるようにしました。
引き出しの上にヒモが付いているのは、ジオラマを斜めにしても開いてしまわないようにするためです。
ジオラマをしばらく飾って、その後しまう際に斜めにしてしまって、クラウンが大破するなんて悲しいですからね。
(時間が少し経ってしまうと、ジオラマの後ろ側に引き出しがあることなど簡単に忘れてしまう年に入りつつあります(涙))
さぁ、これで、小京都ジオラマ「小京都の旅」の製作は終了です!!
いやぁ、ついに完成しましたね~。
ジオラマ製作の最初のページをご覧いただくとおわかりいただけるのですが、当初はこんなに大きなジオラマを造る予定は無かったんです。
造っている途中でこれもやりたいあれもやりたいと、やりたいことがたくさんで収拾がつかなくなってしまい、それをなんとかまとめ上げたのが今回の小京都のジオラマです。
でも、本当に造っていて楽しかったです。
それでは、最後に銘板を造りましょうか。
せっかくの純和風な雰囲気を壊さないように、毛筆でいきたいと思います。
でも、恥ずかしながら、字の汚さでは天下一品の櫻ですので、こんなものを用意します。
撮影用のライトとクリアケースのふたです。
毛筆体の文字でプリントアウトした紙の上に和紙を乗せて、クリアケースのふたの上に置き、その下から撮影用のライトを当てます。
そうすると和紙に文字がくっきりと浮かびますので、あとは、トメ・ハネ・ハライなんかを気にしながら筆を動かすだけです。
二度書きですか?そりゃぁアリです(笑)
櫻は、文字を絵として捉えていますので、”書道”っていう”道”とはちょっと違う感覚です(笑)
でも、そこまで割り切れているのなら、プリントアウトしたそのものにすればいいんじゃないか、っていう声も聞こえてきそうですね(汗)
でも、せっかく造った愛着満タンのジオラマですから、最後の最後まで自分の手をかけて造ってあげたいんです。
書き上がったら、手でちぎって、薄いプラ板に貼り付ければ、銘板のできあがりです。
前面の中央に気持ち込めて銘板を貼り付けました。
ジオラマに名が付き、命が吹き込まれました!(大喜)
完成の撮影は済んでいますので、新年に公開できるようにウェブサイトの製作を進めています。
できるだけ早い公開を!との嬉しいお声をいただきましたので、取り急ぎ完成画像を公開しました!
コメントはお正月明けにUPしたいと思います。
ひとまず画像だけですが、どうぞお楽しみください!