壁を土台に固定します。
まずは木工用ボンドで淵を固めます。ビルのガラスのコーキングのような感じです。
しかし、まぁ、やっとこの工程まで進んだな~という感じです。
この先、軽くグランドワークもしますので、まだまだやることはあるのですが、この工程はなんとなく完成が見えてきたような気持ちになります。
ちなみに、今回のジオラマベースは、フォトフレームを利用しました。
今回は紙粘土を使っていることもあり、この壁の重さも結構ありますので、前の工程でおこなった淵をちょこっと固定するだけでは強度が出ませんので、画像のように、L字に折った厚紙にたっぷりと木工
用ボンドを塗リ付けて密着させます。
室内側の固定が完了です。
外側も室内側と同じように固定させます。
内側、外側からサンドイッチにしていますので、ある程度の強度は出るのではないかと思います。
この先、床面を取り付けますが、その時にも、壁と床の間に木工用ボンドを流し込んでさらに強化します。
床の仕上げは、淵の塗装です。
室内がワインレッドですので、同系色でもっと暗い色に塗りたいので、紫:黒を5:4で色を作ります。
使用する塗料は、ターナーのアクリルガッシュのバイオレットとジェットブラックです。
櫻の好みの問題ですが、紫色をこんなに広範囲に塗ることは滅多に無いので、とても新鮮な気分で塗装ができました。
最後は水性ウレタンニスでコートします。
ウレタンニスはツヤ消しとツヤ有りがありますが、今回は床にアクリル板を使用しましたので、それに合わせて、ツヤ有りを選んでみました。
床のサイバーな雰囲気を包み込むような落ち着いた色になってくれました。
床面と淵の色が、いい感じで溶け込んでいます。
紙粘土が固まる途中で壁に歪みが出てしまい、床を取り付けると壁との間が開いてしまう部分がありました。
壁の歪みは、テーマの一つである優しさの雰囲気の一つの表現にもなりますので、それはそれで味として良いのですが、隙間は何とかしなければなりません。
ということで、エポキシパテで隙間を埋めることにしました。
貼り薬の剥離紙にエポキシパテを隙間の面積分だけ広げて壁にくっつけます。
丁度ペットボトルのキャップの高さに合っていたので、それに載せて硬化するまで待ちます。
手前に見える銀色の棒は文鎮です。端の方浮いてきてしまうのを防ぐ目的で載せています。
エポキシパテが固まりましたので壁と同じ色を塗りカモフラージュさせます。
床は木工用ボンドで接着させます。
ここは木と木の接着ですので、文句なしに木工用ボンドで問題ありません。
木工用ボンドが固まるのを待ちます。
床面のアクリルは傷が付きやすいので、パーツが入っていたビニールでカバーしています。
ちょっと汚い保護ですね(笑)
壁が直線的ではありませんので、この部分に限らず、少なからず壁と床の隙間はできてしまいます。そこでちょっとだけこの淵の部分を、地味に装飾させることにしました。
装飾は、電池ボックスカバーの壁にも使用した「魚焼きグリルサンド」の小石でおこないます。
ただ、小石そのままの白系の色では違和感があるのと、壁や床は既に出来上がっていますので、装飾した後に塗装をするのはマスキングがかなり面倒なので、装飾する前に小石を一粒ずつ塗装することにしました。
色の基本は壁と同じワインレッドにしますが、小石の元の色が白系ですので、そのままワインレッドで塗装すると、かなり明るい色味になってしまい、壁の色との違和感が出てしまいます。
そこで、下地塗装として、ラッカー系のフラットブラックを吹くことにしました。
割っていない割り箸に小石を挟んで塗装すると指が汚れず、簡単に塗装することができます。
挟んでいる部分には色が付きませんので、最低2回の塗装が必要です。
かなりの数があるので、一粒ずつ塗装するのは時間がかかりますが、ハンドピースを握ってエアブラシ塗装するのは本当に好きなので、全然飽きません(笑)
石炭ができました(笑)
フラットブラックの塗料が乾燥したので、続いてワインレッドで塗装します。
方法は同じで、割っていない割り箸で挟んでエアブラシ塗装です。
色の変化がないとつまらないので、全ての部分にベタ塗りな感じではなく、濃淡を意識しながら適当に(笑)吹いていきます。
割り箸と密着していて色が付かなかったところは、筆で塗料を付けます。
下地の黒もあいまって、深みのある悪そうな色になりました(笑)陰な雰囲気を更に高めてくれるでしょう。
乾燥が終わったら床と壁の間に接着させることになります。
1週間放置しておきましたので、すっかり乾燥しています。
それにしても、かなり怪しい、いい感じの色合いです(笑)
壁側と床側に木工用ボンドを付けて、床と壁の隙間をまたがせるように小石を置いていきます。
ここからグランドワークに入ろうと思ったのですが、ちょっと壁の側面が単調で面白くないオーラを発しているのに気づきました。
少し変化を出したいなぁ。
そこで、壁面に十字架を彫って、そこに小石を埋めて装飾してみることにしました。
広告の紙を切り取って、大きさの検討中。
画像にある十字架は、やや太くて主張が強くなってしまう印象です。
最終的には、ここから縦・横ともに幅を5mm削った、細身の十字架にすることにしました。
デザインの検討で使用した広告紙をマスキングテープで囲んだらいよいよ作業開始です。
マスキングテープは使いまわしのものです(笑)
はじめに、塗膜を剥離させます。
カッターで外枠に切り込みを入れて・・・
外側の塗膜を剥がさないように、ゆっくりと剥離させていきます。
塗膜の剥離が終わりました。
下地が紙粘土ですので、思ったよりも簡単に剥離できます。
ここからは、紙粘土の粉がたくさん出る工程になりますので、壁をマスキングしました。
小石を埋めるので、十字架のとおりに紙粘土を掘っていきます。
まずは三角刀で淵を彫って、外側の余計なところまで掘り込まないための対策をしておきます。
丸刀でどんどん掘っていきます。三角等の彫り込みがあるので、楽々ですが、手が滑って余計なところに刃が入らないように細心の注意をして掘り進めます。
掘り込みが終わりました。
一部分に柱にしている針金が見えてしまっていますが、小石を埋めるので問題ありません。
既に紙粘土で壁はすっかり固まっていますので、柱としての機能が落ちることもないでしょう。
意思を埋める前に十字架内を塗装します。
ここは、スタンダードにつや消し黒で塗装します。
まずは画像のように淵を塗ってから、残りの部分も塗り潰します。
使用する石は、磯遊びするような場所で少しだけいただいてきた小石です。
色がバラバラなのに、統一感を感じるのはなぜなんでしょうね。
小石の裏に木工用ボンドを付けて、できるだけ詰めて小石を貼り付けていきます。
ピンセットを使うと微妙な向きの変更が簡単にできて、うまく詰めることができます。
小石も詰め終わり、木工用ボンドの乾燥を待つばかりとなりました。
ここから、少しドライブラシをしても良いようにも思いますが、するかどうかは後で決めたいと思います。
全体的な雰囲気はそのままで思い切り変化を付けることができました。