まずは、サイバーな雰囲気の部分からいきたいと思います。
この部分はあまりフォーカスしたいところではなく、スパイスとしてほんの少し入れておきたいだけなので、あまり主張するものを入れるわけにもいきません。
パッと思い浮かんだのが基盤でした。
基盤ってかなりサイバーチックで、しかも、デザインとしてもかなり洗練されていると思うんです。
そういえば、ハードディスクが壊れて部屋の片隅に放置されている、Pentium4のデスクトップパソコンがあるのを思い出しました。
既に代替のパソコンは買ってしまっていましたので、しばらくの間どうしようか考えていましたが、新しいハードディクスを購入するモチベーションが上がらずそのままになっていたのでした。ノートパソコンならテキスト打ちで持ち出すことはあっても、デスクトップでXPを使うシーンはイメージできなかったんです。
そこで、今回のジオラマの素材として使ってしまおうと決めました。
パソコンとしての使命は終わっても、ジオラマの世界で余生を過ごしていただこうというわけです。
パソコンのマザーボードはまさにサイバーの雰囲気にはぴったりです。
まだ決めていませんが、壁か床として使用するんだろうなぁということで、ひとまず、基盤の凹凸の激しいコンデンサーやコネクタ類の電子パーツを抜くことにします。
平坦になった基盤(マザーボード)と引き換えに出てきた電子パーツのゴミです。
でも、こうやって見てみるととっても良いゴミっぷり(笑)
何かのジオラマを作る時に使えるかもしれませんので、取っておくことにしました。
まぁ、こんな風に何でも取っておくので、櫻の部屋はゴミなんだか素材なんだか良くわからないもので溢れているんです(笑)
こちらがすっかりきれいになった基盤(マザーボード)です。
基盤(マザーボード)を傷つけずに電子部品を取り除くのは意外に時間がかかりました。
その間じゅう、壁にするか床にするかをイメージしていたのですが、サイバーな雰囲気は料理でいうコショーみたいなもので重要ですが、ほのかに感じられる程度で良いということを考えると、壁ではなく、床として使用する方が良いと判断しました。
壁にしてしまうと、ジオラマ完成後の撮影の際にほぼすべてのカットに基盤(マザーボード)が入ってしまうでしょう。それも結構目立ちそうです。一方で床なら全てのカットに入ることはなさそうです。まさにコショーですね(笑)
床にするにしても基盤(マザーボード)をベタ貼りするのではあまりにも芸がありませんので、少しデザインしてみたいと思います。
ただ、もともとのマザーボードの大きさではデザインする場所を確保できませんので、適当な大きさにカットしてしまいます。
デザインが決まっていないのに切ってしまうというのも危険なのですが、偶然の中に必然を見つけたいと思います(なんだそりゃ(笑))
デザインするにあたっては、マザーボードのブルーメタリック意外にも色が欲しいところです。
”何かいいのあったかな~”と素材のストックを頭で巡らしていたら、こんなものを取っておいたことを思い出しました。
この画像のモノ、何だかわかりますか?
これは、プリンターのインクタンクの基盤なんです。
インクタンクは、
インクを使い終わった後にそのまま捨てられるか、リサイクルされるのが常ですが、櫻はこのパターン化された基盤のデザインが気に入って”いつか使うこともあるかも”というお決まりの気持ちで集めていたんです。
不透明のビンに入れて貯めていたのですが、まさかこんなに貯まっているとは思いませんでした(笑)
このインクタンクの小さな基盤のメタリックグリーンは、マザーボードのメタリックブルーとの相性は抜群でしょう!
プリンタのインクタンクの基盤以外にも、今後絶対に使うことはないであろう256MBのメモリとか1GBのSSDなんかも持ち出して、床のデザインを考えます。
インクタンクの基盤がせっかくいい感じで小さいし、何よりそれなりの数がある(しかしまぁ、我ながらよく集めたものです(笑))ので、四角いタイルのように並べてブロックパターンを基本とすることにしました。
画像にはありませんが、今回のジオラマベースは、100円均一で購入した、桐製のまな板です。
桐のまな板の上にマザーボードとインクタンクの基盤を使ってデザインの検討を続けます。
なんだか最初からいい感じに並べられました。これだったら、一発で接着させながら置いていくんだったなぁ(笑)
まだ貼り付けていない特権で、デザインはいくらでもやり直しができますので、実際にダース・ベイダー と ストームトルーパー を置いて検討してみます。
フィギュアよりも目立ってしまってはいけません。
フィギュアの胴体全部を入れる程度に引いて撮影すれば基盤の主張はなさそうです。
ただ、足元のズームとなると基盤の主張がやや出てきてしまうようです。まぁ、これは何か別な方法で緩和することができそうですので、気にせずにこのデザインで製作を進めることにします。
パソコンの基盤(マザーボード)は、ラジコンのビスを使って固定します。
ただ、受ける板が桐で、木としては柔らかい素材ですので、木工用ボンドも併用してちょとやそっとでは取れないようにします。
確かにジオラマは繊細なので、このジオラマに限らず取り扱い注意っていうのが基本だとは思うのですが、櫻としてはできるだけ気を遣わないジオラマを造りたいなぁと思っているのです。
丈夫さは大切です。
マザーボードで大枠を作りましたので、その間にインクタンクの基盤を貼り付けていきます。
使用するのは木工用ボンドです。ベースが桐ということと、木工用ボンドは粘性が高いですので、位置を調整しながらタイル貼り(笑)をするには最適だと思うんです。
基盤と木工用ボンドの相性はそれほど良くないでしょうけれど、これまでの経験上、ある程度の時間が経過すると、結構な強度を保って付着してくれるはずです。
基盤は貼り終えましたが、やはり基盤のドギツイ感じがあるので、それを緩和させる策の一つとして、ホワイトを入れることにしました。
切り抜いているのは、パンフレットの印刷されていない白い部分です(笑)
このパンフレットは、光沢有りのホワイトがきれいで、厚みもそれなりにあったのでぴったりだったんです(笑)
切り取ったパンフレットの白い紙をインクタンクで作ったタイルパターンの間に貼り付けていきます。
ここも木工用ボンドを使用します。木と紙ですから、相性は抜群です!
マザーボードには、それをパソコンの筐体に取り付けるための孔が何が所か開いています。
そこから桐の色が見えてしまい、基盤のサイバーチックな雰囲気が壊されそうなので、基盤の孔からエナメル塗料のロイヤルブルーで桐の表面をを塗りました。
紙のホワイトのタイルを貼り付けましたが、まだ基盤の主張が強いので、基盤の上にスモークの塩化ビニール板を載せることにしました。
これは、基盤感の緩和の意味もありますが、床が平坦にもなるので、より床らしくなるんじゃないかな~と思っています。
塩化ビニール板は、普通の接着剤では接着できませんので、屋外用強力両面テープでくっつけることにします。
まずはその前工程として、ベンジンで油分を取り除きます。
ベンジンで脱脂した部分に、屋外用の強力両面テープを貼り付けます。
屋外用両面テープは、厚みも弾力もあるので、基盤に床を貼り付けるにはもってこいです。
スモークの塩化ビニール板を貼り付けました。
画像よりも、実際はもう少し基盤が見えにくい程度のスモークがかかっていて、基盤感を良い感じで緩和させて、ほのかなサイバー感を出すことができました。
塩化ビニール板は傷がつきやすいので、マスキングテープと包装用のビニールで保護しておきます。