壁の側面も満足のゆくかたちになりましたので、製作を本線に戻します。
ここからグランドワークになります。
厚紙とベースとなる板の段差を無くすのと、地面に起伏を作る意味合いで、ターナーのフレキシブルモデリングペーストを塗ります。
起伏はこんな感じ。波に見えなくもありませんが、多分大丈夫。
フレキシブルモデリングペーストが固まったら、地面の仕上げです。
今回はタミヤの情景テクスチャーペイント 土 ダークアースを使用します。
起伏はフレキシブルモデリングペーストでできているので、単に塗り塗りするだけです(笑)
ただ、地面の凸部分は、テクスチャーペイントが付きにくいので、最初に塗ったテクスチャーペイントが乾いてから凸部分とその周囲にもう一度テクスチャーペイントを塗ります。
地面仕上げの基礎ができました。
今度は、本来なら部屋であろう面の部分の仕上げです。
ここは部屋と同系色にするかどうか迷いましたが、部屋との区別をはっきりさせるために無難なグレーにすることにしました。
アクリル塗料をただベタ塗りするのもつまらないので、ここも、地面と同じように、タミヤの情景テクスチャーペイントを使用します。種類は、路面 ダークグレイです。
こちらは起伏を付けずに平坦に塗ります。
画像はまだ乾いていないところですので、ツヤがやや目立ちますが、乾くとマットな感じになるので、この部分が変に主張することはないと思います。
地面の基礎ができましたので、少しだけ雑草を植えたいと思います。
季節は晩秋あたりのイメージ。なんとなくもの悲しい雰囲気を持った草になるといいなぁと思いながら、素材を物色します。
この箱の中には、野菜の皮とか、木の根とか、いろいろな自然の素材が詰まっています。
模型をやらない人にとっては、単なる生ゴミを乾燥させたものでしかありませんね(笑)
最初に選んだのがこれ。ネコジャラシです。
ネコジャラシは、茎も毛も種も捨てるところが無く重宝しています。
これで、茎とその先端の実の部分を造ります。
ネコジャラシの茎を短く切り、先端に木工用ボンドを付けます。
そこにネコジャラシの毛を細かく切ったものを付けます。
指でそっと押さえて形を造れば・・・
良くわからない草(笑)の完成です。
今度は葉の部分を造ります。
素材はグリンピースの皮です(笑)
葉は、ひたすら細かくカットしていくだけです。
細くて切りにくいところは、ピンセットで挟んでカットします。
こんな感じのものをいっぱい造ります。
実物とは筋の方向が違いますが、いい感じで葉脈っぽさが出ています。
頑張ってこれくらい造りました。
たったこれだけでも1時間弱かかりました(笑)
いよいよ、地面に草を生やしていきます。
フレキシブルモデリングペーストに色を付けて、草を立てるベースにします。
タミヤ・情景テクスチャーペイント 土 ダークアースを混ぜて・・・
アクリルガッシュの黒を混ぜて・・・
アクリルガッシュの茶色を混ぜます。
ほぼ同系色ができましたが、ここから黒を入れて微調色しました。
想像以上に黒を多く必要としました。
できあがった色付きモデリングペーストを地面に塗って、草を植えていきます。
ターナーのフレキシブルモデリングペーストは、しっかりとした粘度のあるペーストなので、草を斜めに差しても倒れてくることがありません。
ペーストに色を付ける段階で、ほぼ同量の塗料等を混ぜていますので、約1/2に希釈されていますが、それでも斜めの葉をしっかりと支えてくれるので、とても助かります。
枯れた感じの植物ができました。
ひたすら根気で葉を植えていきます。
かなりの量を差しても、ぜんぜん多く見えません(笑)
枯れて、もの悲しい感じのする植物ができました。
側面の全体的な草の配置です。
背面の全体的な草の配置です。
地面を汚します。
いい感じで色が混じっている梅皿の塗料をさらに適当に混ぜて、限りなく薄めます。
ヒタヒタになった塗料を筆に含ませて、地面に筆を置いていく感じで塗料を地面に染み込ませます。
染み込ませた塗料が乾くとこんな感じに茶色の地面にそれっぽい黒さが入ります。
これで、グランドワークはほぼ完了です。
ジオラマベースのフレームを塗装します。
サイバーな雰囲気のシルバーにするか、教会の中のワインレッドにするか迷いましたが、全体的にしっくりとくると思い、ワインレッドに近い紫にすることにしました。
アクリルガッシュの紫にブラックをたっぷりと混ぜています。おそらく1:1位で混ぜたはずです。
ジオラマは教会ですが、何となく仏教っぽい紫になりました(汗)
仕上げは、ウレタンニスでコーティングです。
フレームのウレタンニスが乾燥したら、いよいよジオラマベース本体とフレームの接着です。
フレームの上面とツラが合うように上げ底にします。
中央はコピー用紙の裏紙(笑)を重ねて木工用ボンドで固めたもので、フレームの周りは割り箸を並べての上げ底です。どれも木工用ボンドでしっかりとフレームに接着させています。
あとは、木工用ボンドをたっぷりと塗ってジオラマベース本体を載せるだけです。
これで、ジオラマ製作の9割が終了です。
ここから最終仕上げに入ります。
ジオラマ本体とフレームの境目に少しだけ隙間がありますので、それを埋めます。
黒く染めたスエードの平紐でジオラマのフチを隙間を処理したいと思います。
そのままではかなり太いので、ハサミで細くカットします。
カッターの方が良かったのですが、それにしては紐が細かったので、あきらめました。
フチに木工用ボンドを付けて・・・
木工用ボンドが上にはみ出ないように、ピンセットで上から下へ軽く押しながら接着していきます。
部屋側のフチの仕上げが終わりました。
土側の隙間も埋めます。
使用するのはミズゴケを細かくカットしたもの。
小京都のジオラマを造った時の残りがあったので、カットする手間が省けました(笑)
木工用ボンドを無造作に塗っていきます。スエードの紐の時には、爪楊枝を使って丁寧に塗りましたが、草を貼る時には無造作にした方がそれっぽくなるかなぁと。
あとは、木工用ボンドの上に粉砕ミズゴケ(笑)を置いていくだけです。
画像では、土とアスファルト色の境界のところにミズゴケを置くので、ピンセットで置いていますが、それ以外の部分は指でパラパラと置いていくだけで、楽チンです。
ミズゴケを置き終えたら、上から指で軽く押さえて固定させやすくします。
ついでに地面にもミズゴケの草を生やすことにしました。
ここも
爪楊枝で地面に木工用ボンドを適当に付けてミズゴケをパラパラと振り掛けるだけです。
木工用ボンドが固まったら、筆で余分なミズゴケを払います。
ミズゴケを完全固定させます。
まずは木工用ボンドを水で薄めます。
希釈はサラサラと動く程度で適当で大丈夫です。
注射器に吸い上げて・・・
針の先端に水滴の玉を作って・・・
水の玉をミズゴケに染み込ませます。
特に額のフチと土の境目のところは多めに染み込ませます。
この水溶き木工用ボンドが固まれば、いよいよ完成となります(喜)
さて、”陰”の雰囲気を持った、怪しい(笑)礼拝堂になったのでしょうか。
次のページからは、完成画像をたくさんご覧いただきます!