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模型大好き!~情景家・櫻和春のジオラマ製作 / ラジコン製作

 

1992年 JZX90 トヨタ・マークⅡ 2.5 グランデG
実家のジオラマ製作記
1/24 ザ・ベストカーGT シリーズ 49(アオシマ)

父の誕生日のプレゼントとして製作したアオシマの 1/24 ザ・ベストカーGT シリーズ 49 '92年式 JZX90 トヨタ・マークⅡ 2.5 グランデG ですが、クルマだけをプレゼントするのも何なので、実家のジオラマに仕立てることにしました。

クルマを製作している時にもいろいろと思い出が思い浮かんできましたが、実家のジオラマ製作では、また別な思い出が出てくるかもしれません。ジオラマ製作の楽しみだけではないので、一粒で二度おいしい製作になりそうです(笑)。

実家は、私が生まれる前に祖父が建てた家ですので、築年数は40年を超えています。

ただ、途中で大規模なリフォームを行ったり、こまめに壁や屋根の塗装をしているため、それほど古く見えません。

ウェザリングも楽しみたいところですが、建物そのものは塗装したばかりなのでそれほど汚すことができません。ここは、手の入っていない壁と門柱あたりでやってみようと思います。

それでは、父のトヨタ・マークⅡにベストフィットする実家のジオラマ『週末の我が家~赴任先からの帰宅』の製作を開始します!
アオシマ JZX90 トヨタ・マークⅡ 2.5 グランデG(1/24)

製作記 その1(骨組みからモルタル壁の製作)



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 設計図 まずは設計図を書くところから開始です。

いつものように、A4のコピー用紙にざくっとしたものを書きます。

今回製作するジオラマのタイトルは、

『週末の我が家~赴任先からの帰宅』

にしました。

今回主役となるトヨタ・マークⅡですが、このクルマを父が乗っていた当時、 父は単身赴任をしていたため、金曜日の深夜に帰宅し、 日曜日の夜に赴任先へ戻るという生活をしていました。

既に定年退職しており、その後もしばらくこのクルマに乗っていましたが、 赴任期間中は、ずっとこのトヨタ・マークⅡに乗っていたため、 父のトヨタ・マークⅡレガリア = 父の単身赴任 のイメージがすっかりこびりついています。

ということで、今回のJZX90 トヨタ・マークⅡのジオラマのタイトルは

『週末の我が家~赴任先からの帰宅』

がぴったりじゃないかと思ったんです。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 プラバンの切り出し 設計図を基に壁となるプラバンを切り出します。

実家のプラモデルがあるはずもありませんので(笑) 完全フルスクラッチでの製作です。

プラバンは、タミヤの1.2mmのものを使用しました。

余談ですが、最近インターネットで探してもこの1.2mmのプラバンが売っていません。 もしかしてタミヤは、この厚さの生産を止めてしまったのかもしれません。

1.2mmのプラバンは、曲がらずにしっかり直立してくれて、 かつ、厚過ぎないため、切り出しも比較的楽に作業が進められるので ジオラマ製作には重宝していました。

もし生産停止してしまっていたらちょっとショックだなぁ。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 切り出されたプラバン 田舎の家ですので、無駄に広く、「離れ」と呼ばれる別棟もありますが、 アオシマのJZX90 トヨタ・マークⅡは1/24ですから、 今回のジオラマで全てを再現するのは サイズ的にちょっと厳しいので、 いつも父がクルマを置いていた、門から玄関の周辺に ポイントを絞って製作することにしました。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 自宅の組み立て プラバンの切り出しが終わったら、構造部分の組み立てです。

玄関の枠など細い部分には、プラバンの切り端を ライターで炙って曲げたもので 補強しながら接着をしていきます。

接着剤は、場所にもよりますが、ほとんどの部分を瞬間接着剤を使用します。
(白く濁ってもどうせ塗装してしまいますから、ケチらずにしっかりした量を使用して頑丈にします。)



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 自宅構造部分の組み立て完了 実家の構造部分ができました。

こうしてみると開口部が意外と多いことがわかります。 耐震基準も旧のものですのでちょっと心配です。
(平家建てですので、2階建てよりは揺れの影響が少ないとは思いますが。)



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 引き違い戸の玄関の製作 集中が続いているうちにちょっと面倒な部分を片付けてしまいます。

玄関は格子状の引き違い戸になっていますので、 1mm角プラ棒と2mm角プラ棒を使って格子を作っていきます。



順番が前後していますが、京町家のジオラマも同じ作り方で進めています。

ポイントは格子の長さと間隔がぴったりにいくことですが、 これがなかなか難しいんです。

例えば、正面からは等間隔に見えている格子でも、 横から見るときれいに揃っていないことがあります。 間隔が等しくても、格子の一本一本が前後にずれているとそう見えてしまうんです。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 アルミサッシの枠の製作 簡単そうにみえるアルミサッシの枠ですが、 実際に作ってみると、一枚一枚のサッシ枠をすべて同じサイズにするのは 手造りである以上かなり困難であることを感じさせられます。

でも、できるだけ丁寧にサッシ枠を製作して狂いの少ないものをつくり、 更に、構造体に組み込む際に工夫をすることを併せて行って補正していくんです。

どうやったら完成度を上げられるかを考えるのもまた楽しいです。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 木製のつい立の製作1 次は「木製のつい立て様の壁」を造ります。 (正式名称がわかりません。下の完成品を見て「ああ、これね。」と思っていただければ幸いです。)

2mmプラバンを切り出します。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 木製のつい立の製作2 切り出したプラバンに、かなり粗い紙やすりで傷を付けます。

ここで使用している紙やすりは60番で、かなり粗いです。 特に60番でなければならない理由はありません。

”粗”ければそれで良しです。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 木製のつい立の製作 ケガキ針でケガく さらにケガキ針で傷を付けます。

紙やすりをかける時もそうですが、 漫然と傷を付けるのではなく、 ”木目”っぽくなることを意識しています。
(ってそんなに凄い意識ではないですけれど。)



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 木製のつい立の造形完了 枠は3mmのABS樹脂丸棒を使用してみました。

この丸棒にも紙やすりとケガキ針で傷を付けています。

これで造形はおしまい。塗装に入ります。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 玄関・つい立・アルミサッシにサーフェイサーを吹く 玄関も窓枠も木の壁も、かなりのアイキャッチになりますから 手を抜くわけにはいきません。

きちんとサーフェイサーを吹いて、木目がしっかり出ているかなどを 確認します。もちろん、塗装の下地としての意味もあります。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 玄関・アルミサッシの塗装 次に色を付けます。

玄関とアルミサッシはどちらも同じ色です。

実際に近い色はブロンズ色ですので、 茶系とメタリックなシルバーを数色混ぜて色を作りました。

配合比率や使った色は・・・なんとも言い難しです。

実際の実家の写真を見ながら少しずつ、これかなと思った色を混ぜて 徐々に近い色にしていくんです。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 玄関・アルミサッシの塗装完了 軽くつや消しのクリヤを吹いて、メタリック色特有のギラギラ感を押さえました。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 木製のつい立の塗装開始 「木製のつい立て様の壁」も色を付けていきます。

上下を逆に置いてしまいました。

縦の枠がちょっと出ている方が上です。
この上下の少しばかりの差は、今回のジオラマ『週末の我が家~赴任先からの帰宅』では、とても重要な意味を持つことになります。

どういうことなのかは、だんだん解明されてきますので、後のお楽しみということで。
(楽しんできるのは櫻だけってこともありますね(汗))



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 木製のつい立の塗装完了 塗装完了です。

梅皿(右にある絵皿のことです)にあるように、 ほぼ水彩画のように自由に色を混ぜながら塗装していきます。

タミヤのエナメル塗料を使用しましたが、 梅皿に出した塗料が固まらないように、 適宜うすめ液で溶かしながらの作業です。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 自宅のモルタル塗りの壁の製作 建具類がほぼ思ったようにできて調子に乗ってきたところで、 絶対に失敗できない構造部分の壁の作業に入ります。

画像は、400番の紙やすりをかけているところです。

これで、壁材の付きが良くなります。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 自宅のモルタル塗りの壁の製作 モデリングペースト 実家の建物はモルタル塗りの壁ですので、それを表現するために モデリングーペーストを使用します。

塗料を砂吹きしてゴツゴツした感じにすれば良いかとも考えましたが、 ゴツゴツの凹凸を大きくするのも限界があるので 塗装だけでモルタル塗り風にするのは、ちょっと難しいと思ったからです。

薄い紙をクシャクシャにして貼り付けてから塗装するのはどうかなど、 いろいろ考えましたが、手軽さや仕上がりの良さまでイメージすると 「リキテックス・フレキシブル・モデリングペースト」がベストだと考えました。

ジオラマ製作にあたっては手放せない素材です。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 自宅のモルタル塗りの壁の製作 モデリングペーストを塗る1 使い方は簡単。こんな風にヘラで適量をすくうように取って・・・



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 自宅のモルタル塗りの壁の製作 モデリングペーストを塗る2 壁部分にドカッとまとめて置いてから、 ヘラで一気にスーッと引きながら、平らにするだけです。

全面に渡り一本の筋も無く塗るのはかなり難しいですが、 今回のようにゴツゴツとしたモルタル塗り風にする時には あまり気にしないで塗れるのでとても簡単です。

気にすることは大きく2つで、 モデリングペーストを塗っていないところがないようにすることと 塗られたモデリングペーストの量をできるだけ均等にすること くらいなものです。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 自宅のモルタル塗りの壁の製作 モデリングペーストの乾燥中 全面塗り終わりました。

淵にはみ出ているモデリングペーストがありますが、 モデリングペーストが固まっていない今は気にしないでおきます。

固まらないうちに この部分を取って均そうとすると その近くも乱れて、それを均そうとするとさらにその近くが乱れて・・・ というように、結局全面のやり直しにつながる可能性が高いからです。

ここは、固まってからカットするのがベストです。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 自宅のモルタル塗りの壁の製作 モデリングペーストが適度に乾燥した モデリングペーストがかなり粗く塗られていますが、今回はこれで大丈夫。

だって、この面は次の工程でモルタル塗り風の模様を 直接モデリングペースト自身に付けてしまうんですから。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 自宅のモルタル塗りの壁の製作1 モデリングペーストに模様を付ける 書道用の不要になった太筆の先でモデリングペーストが塗られた壁を 軽くポンポンと叩くと、アラ不思議、モデリングペーストに 細かい角(つの)がたくさんできていきます。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 自宅のモルタル塗りの壁の製作 モデリングペーストに模様を付ける2 できあがった側面部分です。

ちょっとビッグスケールですが、モルタル塗りの壁のような ゴツゴツさを出すことができました。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 自宅のモルタル塗りの壁の製作 モデリングペーストに模様を付ける3 同じようにポンポンしていくと(笑)
あっという間に全面ができてしまいます。

作業中に間違ってちょこっと面を触ってしまても大丈夫。

その部分をポンポンすれば大抵修正できます。



アオシマ・JZX90 トヨタ・マークⅡ ジオラマ製作 自宅のモルタル塗りの壁の製作 はみ出たモデリングペーストをカットする 完全硬化する前にデザインナイフで淵の余計なモデリングペーストをカットします。

リキテックス・モデリングーペーストは72時間で完全硬化すると 説明に書かれていますが、気温や湿度の関係にもよるのだと思いますが、
これまで使ってきたところだと、それ以前に固まることが多いです。

淵のカットをする良いタイミングは、 指で触ってもペーストの角(つの)が潰れなくなった状態から 完全硬化する前までの、まだモデリングペーストが柔らかい状態の時です。

モデリングペーストは、固まるとそれはそれで結構硬いので、 柔らかい時に作業をした方が、カットする時間が短縮でき、 また、カットした部分の仕上がりもきれいになります。

次の頁は、製作記 その2(タイル床・玄関外灯・岩板の製作)

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