1/32 ミニチュア鯉の製作のまずはじめの工程は、鯉の骨組みです。
100円均一で仕入れた竹串に針金を細長く巻きつけます。
特にコツというものはありませんが、
竹串から針金が抜けないように、竹串を針金できつく絞めることと、
あまり骨組みが太くならないように気をつけるようにします。
頑丈にしようとするとついつい針金を巻き過ぎてしまうんです。
そうすると、かなりおデブな鯉になってしまいます(汗)
ちょっと見にくいのですが、各種ひれです。
今回の鯉やナマズは紙粘土で造る予定ですので、
ひれのような薄い部分を造るのは無理があります。
そこで厚紙を切り抜いて別パーツということにしました。
実物の鯉のひれの1/32ということになると
サランラップでもまだ厚いことになってしまいますが、
実際の製作や透明レジンを流すことを考えるとサランラップはおろか、コピー用紙でもかなりきつい薄さですので使いません。
針金の骨組みを取り囲むように紙粘土をしっかりとくっつけて、
爪楊枝で鯉やナマズの形になるように整えます。
鯉やナマズというと何となくジャパネスクなイメージを持っているので、
製作にあたっては、和素材っぽい紙粘土を選んだのですが、
やっぱり、ちょっと扱いにくかったです(汗)
紙粘土の具体的な難点は、
表面が乾くのが早いので、細かい造形が造りにくいことと、
紙の繊維がケバケバと出てしまうことです。
でも、魚の優しい雰囲気や和のテイストを出すことはできますので、
今回、この素材はやっぱり良かったんだと思っています。
ひれ抜きの鯉の造形ができました。
ケバケバは、ヤスリを使ってある程度のところまで落とします。
でも、もともと繊維があるのが紙粘土ですので、
このケバケバを完全に取ることはできません。
レンコンの穴を残して皮をむくのが不可能なのと似ていますかね??
あ、画像の端に写っている丸い枠は虫眼鏡の淵です。
細かい作業ですので、目の疲れを少しでも少なくするための策です。
虫眼鏡は今回が初めての使用です。
まだ遠視になっているわけではないのですが、
最近、細かい作業をした後の肩こりがひどくなってきたので、
試みとして使ってみることにしました。
虫眼鏡はフレキシブルパイプを使った固定具で固定していますので、
両手はフリーで作業することができます。
石坂浩二さんがキャラクターのハズキルーペ(HAZUKI)も購入を検討しましたが、
対象物との距離が、虫眼鏡を使用する時よりも厳格になるイメージがあり、
そうだとすると、作業中の姿勢が固定されることになり、
かえって肩が凝る原因になるような気がしましたので購入は見送りました。
ちなみに、虫眼鏡とハズキルーペとの価格差も凄かったです。
ハズキルーペは、6,000円~10,000円くらいしますが、
虫眼鏡は、9.5mm径の大きなものが100円均一で手に入ります。
フレキシブルパイプの固定具もホームセンターで700円弱ですので、
800円弱でほぼほぼ目に快適な環境が作れます。
ハズキルーペの1/10の費用ですね。
虫眼鏡のクオリティも模型(ジオラマ)作り用としては特に問題にはなりません。
でも、ハズキルーペはおしゃれですし、持ち運びも便利ですから、
使用シーンによっては違う意味で満足度が高そうですね。
もしかすると今後購入するかもしれません。
紙粘土が乾いたのを見計らって厚紙の背びれを付けてみました。
背のカーブに合わせて背びれの紙を調整するため
適当にカットして接地面を増やし、木工用ボンドで固定しています。
細かい作業ですが、紙粘土と厚紙は両方とも木工用ボンドと相性が良いですので、
ピンセットを使えばそれほど難しい作業ではありません。
腹びれも木工用ボンドで接着させます。
鯉らしくなってきたのを見ると、これまでの作業の疲れも吹っ飛んでしまいます。
紙粘土の
ケバケバが残っていますが、この程度であれば、
塗装してしまえば、ある程度気にならないところまで
持っていけるんじゃないかと思います。
まして、透明レジンに漬かってしまえば、まったくわからなくなるでしょう。
こちらはナマズ軍団(笑)
ナマズにヒゲは大きなシンボルではあるのですが、
川の水表現の透明レジンを流した際に
ヒゲの向きなどが変わってしまう可能性があり、
そうなるとかえって本末転倒になるので付けないことにしました。
ひれを接着した木工用ボンドの乾燥中。
塗装前の鯉たちが連なって泳いでいるようで、
年甲斐も無くウキウキしてしまいます。
これから始まる
塗装もとても楽しみです。
いよいよ塗装開始です。まずは胴体全体を塗装します。
ベースはホワイトですが、味としてメタリック塗料を少しだけ入れます。
(実はメタリック塗料は、入れたとしてもほとんどわかりません。
ほぼ自己満足の世界です(笑))
胴体が乾燥したところで、タミヤ・エナメル塗料の
レッド、オレンジ、ブラックを基本色として
錦鯉っぽい雰囲気を出していきます。
7匹が錦鯉で、黒の野鯉は3匹としました。
塗装していて楽しいのは錦鯉なのですが、
何事もバランスが大事ですので。
とは言っても、野鯉もちゃんとグラデーション塗装しているんです。
でも、お腹の下の方も水が入れば見えなくなってしまうんですよねぇ。
これもまた自己満足ですね(笑)
ジオラマを製作している時は、これから見ていただける方々に
楽しんでいただけるように心がけますが、
まずは、櫻自身がワクワクしながら製作することが
結構大事なのかなぁと思っています。
千差万別のカラーリングで錦鯉が塗り上がりました。
適当に色を付けていくのも面白いのですが、
イメージだけで色付けしていくのは結構難しいです。
今回は、事前にきちんと本物や写真を見て、頭に焼き付けてから
塗装を行いました。
とはいえ、見た目に変にならなければ、自由に色付けするのも
それはそれで面白いものができるので、櫻は感覚塗りも否定しません。
今回の 1/32 小京都ジオラマの中での錦鯉は
実物に近いカラーリングをすべきところと
櫻が勝手に決めていたので綿密に調べただけとも言えます。
そうそう。鯉をエナメル塗料で塗った時には、必ずラッカー系のクリアを塗るのをお忘れなく。
水表現に使用する透明レジンはエナメルを侵すので、鯉の表面を保護しておかないと色が溶け出てくることがあるんです。
こちらはナマズです。
ブログにも書きましたが、ナマズの方は、
ほぼジャストアイデア的に製作に入ってしまいましたので、
事前の研究をしていませんでした。
実物はもっと胴体が長いんですね(汗)
とはいえ、雰囲気としては悪くありませんので、
ここは、配置で何とかして、ジオラマに風味を与えていただくことにします。
塗料が乾いたので、ジオラマベースの川底に鯉とナマズを取り付ける工程に入ります。
事前に一旦ジオラマベースに鯉とナマズを配置してみて、
バランスを確認しました。
鯉10匹、ナマズ5匹の計15匹の配置がうまい具合に決まりました。
いよいよジオラマベースに接着させます。
竹串を適当な長さでカットして、その竹串部分に
”とのこ”混じりのモデリングペーストを塗りつけてから
ジオラマベースにペタッと接着させます。
素手で行うと爪で川底の砂をこすって剥がしてしまうこともありますので、
ピンセットを使って丁寧に鯉やナマズを置くようにします。
川の水表現の透明レジンを流した後は、この画像のように鯉やナマズたちを
はっきりと見ることができなくなってしまうので、
ここから先は、いろいろな角度から川底の様子をご紹介していきます。
まだジオラマの完成には程遠いのですが、
鯉・ナマズ絡みの部分は、ここで、ざっと
ジオラマに込めたストーリーを書いておくことにします。
菖蒲の林でひっそりとデートをするナマズの恋人どうしです。
二匹ともそれほど若いわけではなく、落ち着いた恋を育てています。
ブログに書いた”ストーリー”は、このことです。
ジオラマの製作記ですので、詳しくは書きませんが、
一言では”デート”なものの、櫻のイメージとしては
もう少し細かいストーリーがあるんです(笑)
東南の方向から川のほぼ全体と中心部分のアップです。
船着場(桟橋)の下には3匹のナマズと
ビッグな錦鯉・野鯉が1匹ずついます。
2匹の鯉はともに老年期を迎えています。
若者が活き活きを泳ぐ姿を頼もしい気持ちで眺めているという設定です。
比較的若い錦鯉たちと野鯉。
食事の時間が終わり、落ち着いた気持ちで
仲良く遊んでいるところ。
食事(餌)の時に奪い合いをしたことなど、
どの鯉もすっかり水に流してしまっています。
だってここは川の中。”水に流す”には文字通りぴったりな場所なのです(笑)
再び登場するカップルのナマズたち。
船着場(桟橋)の下のナマズは、父と娘です。奥にいるのがお父さんナマズ。
思春期を迎えた娘ナマズは、お父さんと一定の距離を置いています。
最近はあまり話もしてくれません。これは人間と同じですね(笑)
老年期を迎えた錦鯉と野鯉。
でも、この川は生活するには最高の環境で、
色、ツヤともに衰えを知りません。
まだまだ元気に長生きできそうです。
橋の柱をぐるぐる回る幼年期の錦鯉。
画像には写っていませんが、この後ろに野鯉のやはり幼魚がいて、
この錦鯉を追いかけているんです。
ナマズのカップルの落ち着き(静)とその奥で活発に泳ぐ鯉(動)の
コントラストが面白いかなぁと思っています。
(というより、櫻がそう設定したんですが(笑))
石垣、川、橋の部分のジオラマ全景です。
小京都ジオラマ製作の約半分の工程が終わったというところでしょうか。
今回は泥が中心のイメージの川底ですので、
あまり水草を入れないようにするつもりでしたが、
少しなら入れてもいいのかなと思い始めました。
ジオラマを眺めながら少し考えてみます。
この辺からは、櫻自身のモチベーション維持も大事になってくるところです。
この小京都ジオラマを製作する中でも、次に造るジオラマの構想は
次々と浮かんできてしまい、早く造り始めたくなってきちゃうんです。
ここのところ週末の用事が忙しくて、
小京都ジオラマの製作が滞っていましたが、製作を再開します。
ジオラマの中でもかなり目立つ部分(そして粗がわかりやすい部分(汗))川の水面表現です。
まずはクリアファイルで型枠を作って、木工用ボンドで完全にシーリングします。ブログにも書きましたが、シーリングには木工用ボンドを使用します。
木工用ボンドは、プラスチックやクリアファイルのようなポリプロピレン素材に
密着してくれて、でも接着はしないので、あとできれいに剥がすことができるので、
型枠のシーリングにぴったりなんです。
木工用ボンドを惜しみなく淵に付けたら・・・
クリアファイルを切り取った型枠を密着させます。
そして、絶対に穴や隙間が無いように、更に厳重にシーリングします。
少しでも穴が空いていると、透明レジンがそこから全て漏れてしまうので、
最も気を抜くことができない作業です。
型枠の設置が完了しました。
あとはシーリング材である木工用ボンドが乾くのを待つだけです。
白い木工用ボンドが、半透明になったらOKの証です。
透明レジンの型枠が出来上がるまでにちょっとだけ時間があるので、
土手の草を増やすことにしました。
初夏にしては草が少なかったですから(汗)
ということで買ってきたのがこれ、「鈴虫用グリーンオアシス」。
まぁ、単なるミズゴケです(笑)
100円均一で買ってきました。
あ、ちなみに、川底の草は、やはり入れないことにしました。
ミズゴケをみじん切り(笑)にして、
念のためアルコール消毒をします。
カビが生えたら困りますので・・・
とはいうものの、オマジナイ程度にしかならないとは思います(笑)
画像はありませんが、アルコールが完全に揮発したら、
タミヤの情景テクスチャーペイント草グリーンと混ぜ、
更に、水溶き木工用ボンド・グリーン系のエナメル塗料を加えて
グチャグチャに混ぜ合わせたら、
櫻製「グレードアップ情景テクスチャーペイント草グリーン」の完成です。
あとは、適当に盛り付けをして、
スパイス的に、タミヤの情景テクスチャーペイント草カーキを
ちょこっとだけ付着させれば、
草マシマシ(ラーメン次郎風です(笑))の出来上がりです。
比較すれば、草の量の違いは一目瞭然。
小京都ジオラマがより初夏らしくなりました。
ここの土手は、創業者の相談役が宿泊している宿のご主人が管理しています。
ちょっと草むしりをするのが大変になりましたね(笑)