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模型大好き!~情景家・櫻和春のジオラマ製作 / ラジコン製作

 

1955年(昭和30年)トヨペット・クラウン
ジオラマ製作記
1/32オーナーズクラブ・アリイ(マイクロエース)

アリイ(マイクロエース)から発売されている1/32オーナーズクラブ '55トヨペット・クラウン(初代クラウン)のジオラマ、『小京都の旅』の製作記です。テーマは”小京都”。はんなり、しっとりの和のテイストが伝わるジオラマを創り上げます!

ネコジャラシ素材で遊んだり、石垣もそれなりに満足のできるものになってきましたので、そろそろ次の工程に入ります。

具体的には川の周辺と川底の完成まで持って行きます。

川の水素材の透明レジンを流した後では、何かを追加することも、取り除くこともできませんので、川底や、橋の柱なども含めて、水に浸かる部分の全てを悔いの残らないように造り上げたいと思います。
アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作

製作記 その8(菖蒲・橋の製作、川底の仕上げ その1)



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 しだほうきで菖蒲を作る1 まずは、菖蒲(ショウブ)を造ります。

材料は100円均一の”しだほうき”。 草でできた卓上用のほうきです。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 しだほうきで菖蒲を作る2


アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 しだほうきで菖蒲を作る3 ”しだほうき”を2cm前後でカットして、 高さが不揃いの4・5本を束ねたら・・・



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 しだほうきで菖蒲を作る4 根元となる部分に木工用ボンドをちょこっと付けて・・・



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 しだほうきで菖蒲を作る5 ポリプロピレンのカバーが付いた定規に載せて、 ピンセットで根元を軽くすぼめます。

こうすると葉が末広がりになり、菖蒲(ショウブ)の葉らしくなります。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 しだほうきで菖蒲を作る6


アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 しだほうきで菖蒲を作る7 これは何本造ったか数えていません(笑)



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 しだほうきで菖蒲を作る8 木工用ボンドが乾いたら、 根元をピンセットでつまんで収穫(笑)です。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 しだほうきでできた菖蒲を塗装する1 前回のネコジャラシを使ったミニチュア雑草は アクリルガッシュ(アクリル塗料)を使用しましたが、 今回のミニチュア菖蒲(ショウブ)は、 タミヤのエナメルカラーを用います。

XF-15 フラットフレッシュ
X-6 オレンジ
X-5 グリーン

をメインに、それっぽい色を作ります。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 しだほうきでできた菖蒲を塗装する2 今回のミニチュア菖蒲(ショウブ)は、エアブラシで塗装します。

できるだけ薄く塗料を付けたいからです。

立てたまま乾燥させるのは難しいので、 塗装後はポリプロピレンのカバーの上に 横に寝かせるように置いて乾燥させますが、 塗料が多いと、はがす時にペリッと塗料が 剥がれてしまうので、それを防ぐためです。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 しだほうきでできた菖蒲を塗装する3 まずは、葉の先の方の半分を塗装して(上)、 次に、ちょっとだけ白っぽくした塗料で 根元の方の半分をグラデーション塗装します(下)。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 しだほうきでできた菖蒲を塗装する4


アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 しだほうきで造った菖蒲 完成するとこんな風になります。

エアブラシだとグラデーションも簡単にできます。

「長ネギみたい・・・」って言わないでくださいね(笑)

今回のミニチュア菖蒲(ショウブ)には、 花を付けません。

残念ながら今回のジオラマの設定である初夏まで 花が残っている菖蒲(ショウブ)は無いようです。

東北ならあるかなぁとも思って調べてみましたが、 仮にあったとしても、ノウゼンカズラとの 整合性が取れなくなってしまうことに気づいたので、 やっぱり 今回は、花の製作はおあずけです。

なんとか形になった菖蒲(ショウブ)の葉ですが、 実は一度、製作に失敗しているんです。

とある 面白い素材を使って作ってみたものの、できたのは 菖蒲(ショウブ)の葉とは程遠いものでした(涙)

どうしても見たいというご奇特な方(笑)はブログをご覧ください。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 泥の製作1 ミニチュア菖蒲(ショウブ)の葉ができましたので、 菖蒲(ショウブ)が群生する川のほとりの泥ベースを作ります。

モデリングペーストと”とのこ”を1:1で混ぜ合わせます。

モデリングペーストが固まらないうちに できるだけ”とのこ”のダマをつぶします。

モデリングペーストの完全硬化時間は72時間と書かれていますが、 例えば、今回のようにミニチュア菖蒲(ショウブ)を 刺して固定させようというような場合には、 1時間以内には作業を終了させたいところです。

そうしないと、刺した根元の周辺が窪んでしまうくらい 表面は固化が始まってしまうんです。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 泥の製作2 ”とのこ”のダマが無くなったら、 アクリルガッシュで色を付けます。

緑系、赤系、茶系、黒をメインに色を作りました。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 泥の製作3 黒っぽい泥ができてきました。
泥を作るときに緑色を入れると、
地味に効き目があり良い感じになるんです。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 泥表現1 できあがった泥ペースト(笑)を川底に塗りたくります。

モデリングペーストの表面がピッチを上げて乾燥し始めるので、 ここからは、一層手早く作業を進めます。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 泥表現2


アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 泥に菖蒲を植える1 ”手早く”と書きつつも、根元の木工用ボンド部分の表面積が 意外と広くて、泥ペーストの面から出てしまうので、 少しカットしながら植えることになりました。

結構焦っています(汗) 本当は写真なんて撮っている場合じゃないんですが、 作業しながら撮影するのがすっかり習慣になっているんですね(笑)

モデリングペーストの泥をもっと作ることも考えたのですが、 囲いの向こうの川底と著しく面の高さが違うと 違和感が出てしまうので、手間はかかりますが、 根元の木工用ボンド部分をカットするという選択をしました。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 泥に菖蒲を植える2 向きを変えたりしながら、ピンセットを使って、 ミニチュア菖蒲(ショウブ)を一本一本植えていきます。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 泥に菖蒲を植える3 田植え!?(笑)完了。

中央手前が少し空いていますが、 ”自然に群生している感”を出すためにあえてそうしました (ミニチュア菖蒲が足りなかったわけじゃありません。いや、本当に(笑))。

余裕があったら、この空き泥地部分に何かしたいと思い 遊び場的にスペースを空けておきたかったっていうのもあります。

こういう部分を残して製作を進めると更に楽しいものになるんです。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作1 今回の小京都ジオラマの重要なストラクチャーの一つである 橋の製作に入ります。

基本は木造の橋にします。



ブログにも書きましたが、石垣との同一性を保つよりも、 ジオラマに変化を与えて面白味を出すことを優先しました。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 石柱の製作1 木造の橋ではありますが、 川に浸かる柱の下方部分は石造りにして、 リアル感を出します。

モデリングペーストにアクリルガッシュで色を付けて、 石を接着させるコンクリート代わりにします。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 石柱の製作2 5mmのプラ棒に、染色したモデリングペーストをたっぷり付けて、 小石をペタッと貼り付けていきます。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 石柱の製作3


アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 石柱の製作4 石垣に使用した魚焼きグリル用の小石ではなく、 夏に海で拾った小石にしました。

石垣は角の強いスパルタンなイメージに仕上がっていますので、 橋の柱は対象として丸みを帯びた石がいいかなぁと。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 梁の製作 欄干(らんかん)と橋の路面部分を支える梁は、 モデリングペーストで木の雰囲気を出してみました。

いわゆる木らしい木ではなく、 ディズニーランドの構造物に良く見られる”明らかに本物じゃないのに本物に見えてしまう雰囲気”を真似てみました(笑)これはちょっとした試み&チャレンジです。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 石柱の製作5


アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 石柱の製作6 川の柱は思い切り水にさらされるところですので、 めいっぱいコケを生やそうと思います。

石と石の間の溝を中心に、タミヤ・テクスチャーペイントを 爪楊枝で埋め込むようにして付着させます。

グイッと押し込むようにするのがコツです。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 石柱の製作7 いい感じで苔(コケ)が生えました。

水中に埋まる部分も苔風にしていますが、 透明レジンを流せば水草のように見えるはずですので、 これで大丈夫です。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 石柱の製作8 ジオラマベースの川底に、橋の柱を接着させます。

一度取り付けると川底を壊さない限り剥がすことができなるなるので、 橋の位置をしっかりと決めて、それに合わせて柱の位置に見当を付けます。

接着は、柱の底の中心部分にモデリングペーストを付け、 その周りを同心円状に木工用ボンドを塗って行います。

柱の底の中心にモデリングペーストを付けたのは、 凸凹の川底への設置面を増やして、接着面をできるだけ多くするためです。 まぁ、透明レジンを流せばがっちりと固定されてしまうのですが(汗) これはもう、自己満足(性格)の問題です(笑)

画像は、はみ出た木工用ボンドを隠すため、 柱の周りに砂のペーストを塗っているところです。

砂のペーストは、木工用ボンドと海の砂を混ぜただけのものです。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 石柱の製作9


アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 石柱の製作10 木工用ボンドが乾いていないので、川底との接地面の周りに 違和感が感じられますが、しっかり乾燥させれば、 きれいな一体感が生まれます。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 欄干の製作1 橋の側面に欄干(らんかん)を取り付けます。

タミヤの5mmと3mmの角棒を使って製作しました。 5mmの角棒にドリルで孔を開けて、3mmの角棒を横に通しています。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 欄干の製作2 今回のジオラマ製作の中でチャレンジの一つである、 ディズニーランドの構造物の ”明らかに本物じゃないのに 本物に見えてしまう雰囲気”を出すため、 モデリングペーストを塗って、それっぽい筋を作っていきます。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 欄干の製作3 モデリングペーストの乾燥中。

橋の欄干(らんかん)も無事ディズニー風になりつつあります(笑)



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 路面の製作1 路面を造るため、モデリングペーストを盛ります。

中央部分を少し盛り上げるようにしておいて・・・・



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 路面の製作2 ヘラを使って轍(わだち)部分のモデリングペーストのほとんどを取り除きます。

中央部分には土の盛り上がりに草が生えているようなイメージを作るため、 画像のように ヘラをポンポンと弾ませるような感じで モデリングペーストを盛り上がらせて凸凹を作ります。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 路面の製作3 こんなんなりました~!

色を付けるのは、ジオラマベースに取り付けてからですので まだまだ先になりますが、いい感じに造形が仕上がりました。
もし全体塗装をしないで、グレー系の色でウェザリングだけをすると、 雪のある道路表現になります。

ちなみに今回のジオラマでは、橋の半分だけを製作します。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 路面の製作4


アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 欄干の塗装1 路面の塗装はまだまだ先ですが、欄干(らんかん)は塗装してしまいます。

まずは橋全体にサーフェイサー吹きを行います。
色の統一感を得ることと、凹凸の影具合の確認の意味合いです。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 欄干の塗装2 サーフェイサーを吹き終えました。

ディズニーランドのストラクチャー風の欄干も、 路面の感じも結構いい感じです。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 欄干の塗装3 橋の色作りです。

京町家よりも濃い色で木の質感を出したいと思って できたのがこの色です。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 欄干の塗装4 橋の面は全て凹凸がありますので、0.3mmのエアブラシで 吹き漏れが無いようにじっくりと吹いていきます。

塗装は本当に楽しい工程の一つです。

エアブラシは吹いたあとの掃除が面倒だという声もありますが、
櫻の場合、筆を洗うのとハンドピースを掃除するのは、
それほどかかる時間に違いはありませんので、
積極的にエアブラシを使用しています。

でも、もしかすると、エアブラシ使用後の掃除も
かなり楽しいイベントなので、
時間が短く感じられるのかもしれません。



アリイ '55トヨペット・クラウン 小京都のジオラマ製作 橋の製作 欄干の塗装4 欄干のベタ吹き終了です。

ここからちょっと汚しを入れます。


橋の製作もかなり進んでいますが、
川底の造り込みにはもう少し時間がかかりそうです。

鯉の製作も早く取り掛かりたいけど、こちらももう少し我慢ですね。

次の頁は、製作記 その9(橋、鯉、ナマズの製作、川底の仕上げ その2)

 下記からトヨペット・クラウン
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