エクステリア(外溝)も終盤戦に入ります。
ジオラマのベース(土台)となるプラバンに
木工用ボンドを塗り、その上に海で拾った石を並べて固定します。
プラバンと木工用ボンドは相性が悪いので完全接着しませんが、
石が動かない状態にする意味、隙間を埋めるパテ代わりの意味、
仮固定する意味の3つの意味で使用しています。
このあとで溶剤系の接着剤を石の間に流し込むことで完全固定させます。
タミヤ・テクスチャーペイントの土(ダークアース)で
土の部分を造ります。
ジオラマ上の造成工事です(笑)
絵画用のヘラを使って延ばしていきます。
タミヤ・テクスチャーペイントの土(ダークアース)は、
プラバンにねっとりとくっつかない(かなり淡白(笑))なので
ちょっと作業しにくいですが、ヘラで軽く叩くようにして延ばし作業をしていきます。
本物の土みたいですが、セラミックの微細な粒が主原料の完全な作り物です。
乾燥させた本物の土に木工用ボンドを混ぜたら、同様な感じが作れそうではありますが、
カビが生えてきたりするリスクもあるでしょうから、
ここはタミヤ・テクスチャーペイントの土(ダークアース)を使うのが吉だと思います。
この画像1枚だけですが、ジオラマのエクステリア(外溝)工事の中で
1,2を争う程時間のかかった作業がこれです。
接着剤をプラバンに塗り、乾燥する前に砂をパラパラと落とし、
接着剤が乾いたら、筆で余分な砂を払う、という作業を延々と続けます。
これで砂の地盤ができます。ベースがフラットで凹凸がなければ、
砂漠に見えてしまうことはないかなぁと思いつつやってみました。
砂場、もとい、砂地ができましたので、建物をジオラマベースに載せることにしました。
櫻の模型やジオラマの製作方針として、丈夫で壊れにくいように造るというのがありますので、
それに基づいて、固定はしっかりと行います。
これは、プラバンを直角に曲げて、ベースと建物を固定している部分です。
玄関の裏側。小鳥の餌みたいなものがありますね(笑)
これは、砂地の接着方法を検討した時の残骸です。
結局新しい方法は見つからず、地味な作業を続けることになったのですが(笑)
剥がしてしまうのがはばかられたのでそのままにしておきます(笑)
木は時間がかかるので、実家のジオラマとしてどうしても必要な
サルスベリの木を2本だけ作ることにしました。
サルスベリは、文字通り木の表皮がスベスベなので、
木の幹は、クワガタ用に売っている小枝の皮をむくだけで簡単にできてしまいます。
(田舎出身の櫻としては、まさか小枝も買う時代になるとは思ってもいませんでした。)
枝は針金を何本か重ねてよじりながら造っていきます。
木の幹と、針金にエポキシパテを盛って枝状にした部分を塗装しました。
色は、肌色につや消し黒を入れて、くすませた感じの色にして
エアブラシで吹きました。
つや消し黒の量を変えて何度かまばらに吹くと自然な色に近くなります。
ご覧いただいているとおり、新聞をちぎって丸めてます(笑)
これは何にするのでしょう。
答えは葉っぱなのでした。
水溶きの木工用ボンドで針金を挟むようにして接着していきます。
いろいろな色を混ぜるので、色の豊富なアクリル絵の具を使います。
プラモデル用のジオラマですが、道具も塗料も
プラモデル専用にこだわらないんです。
絵皿にグリーンの基本色を作ったら、そこに白の絵の具を入れます。
嘘です(笑)白いのは木工用ボンドです。
木工用ボンド入りのグリーンで大雑把に新聞に色を付けます。
木工用ボンドを入れたのは、色だけで塗るよりも、
新聞同士の結合が強くなるからです。
すごく大雑把な塗り方ですよね(汗)
でも、これは単なる下地なのでこれでいいんです。
この方が、一色のベタ塗りよりも後で雰囲気が出てきます。
はい。落ち葉も買いました。
もう、そういう時代だと割り切るしかありませんね。
ちなみに、前の小枝もこの木の葉もダイソーの100円均一です。
『「木の葉のおふとん」をズタズタに切り裂いてしまいます。』
って書くと、なんだかひどいことをしたみたいですね(汗)
本当はこれでも荒いくらいで、もう少し細かい方が良いです。
先ほどの木工用ボンド入りのグリーンを塗っては、木の葉をパラパラ、
を繰り返して、木に葉っぱを付けていくとこんな感じになります。
でも、これではまるで秋ですので、エアブラシでグリーン系の色を吹いて色を付けます。
木の完成です。
サルスベリの葉っぱとはちょっと違ってしまいました(笑)
でも、いいです。櫻はいつも雰囲気重視です。
プラモデル用接着剤を流し込んでベースに接着します。
ここは、あとで、地面から生える植物を植えて、
タミヤ・テクスチャーペイントの土(ダークアース)を盛る予定です。
サルスベリだけで終わらせようと思っていましたが、
ツゲの木も造ることにしました。
サルスベリの木を実際に置いてみると、
やっぱり何か足りないっていう感じがしたんです。
ツゲは、サルスベリとはちょっと造り方を変えています。
枝を作って、そこに新聞をボール状になるように
グルグルと巻きつけて、その上にモデリングペーストを
あえて雑に塗りたくります。
モデリングペーストが乾くとこんな感じ。
ホワイトチョコレートのお菓子みたいに見えなくもありません(汗)
そして、色を付けると・・・
今度は、キャベツの串刺しに見えなくもありません(大汗)
水溶き木工用ボンドを作って・・・
サルスベリと同じように、水溶き木工用ボンドを塗って、落ち葉をパラパラさせて
適度な量をキャベツ(じゃないってば)の上に貼り付けていきます。
ちょっと濃い目のグリーンを吹いてから、
黒を混ぜたグリーンを薄く吹いたらツゲの木の出来上がりです。
草も造っちゃいましょう。
素材は・・・紙です。普通のコピー用紙です。
それを細長く、先端がとがるようにカットして、ある程度の量を束ねます。
底に木工用ボンドをたくさん出したところに挿して
葉っぱ同士を固定させます。
筆で塗装して植え付けたところです。
いい感じでグリーンの斑点が入っていますが、
これは、黄色系の色とグリーン系の色を、
それぞれ塗料の種類の違うもの(アクリル系とラッカー系など)
にして混ぜたものです。
当然、色は分離するのですが、それを逆に利用したのがこの斑点です。
この草(サンスベリア)は、サルスベリの木の根元に木工用ボンドで接着させました。
石の周りに芝生を生やします。
タミヤ・テクスチャーペイントの草(カーキ)の上に、
草(グリーン)を軽く混ぜる感じに載せるだけです。
爪楊枝でテクスチャーペイントを持ち上げるような感じで置いていく・・・
うーん言葉にすると難しいです。でも、実際にやってみると簡単です。
考えてみたらジオラマにお花がありません。
父も母も花が好きで、帰省するといつも何かしら
花がプランターに植えられていて、玄関前に置かれていますので、
ジオラマに花を入れないわけにはいきません。
即興で造りますのでリアル感は欠けますが、
おかしいと思われない程度に仕上げることにします。
プラバンよりも手軽な厚紙を利用してプランターを作りました。
(厚紙っていうかダイレクトメールのハガキです(汗))
花はどうしましょうかねぇ。
ここは手間のかからないティッシュペーパーの花にしましょう。
出来は・・・まぁ、そんなもんでしょうってな感じですが、
やっぱり造ってよかったです。
ただ、ティッシュペーパーは、やっぱり花よりも鼻用にできているのが良くわかりました(笑)
最後にどうしても造りたいものがありました。
それがこれです。
”錆びた空き缶”です。
素材は紙で、ハルレッドとクリアオレンジで錆びた感じを出しています。
この実家のジオラマ『週末の我が家~赴任先からの帰宅』の
製作の一番最初のページで「木製のつい立て様の壁」を造りましたが、
その枠の丸木のテッペンに帽子をかぶせるようにこの空き缶がかぶせてあるんです。
初めて見たときには何かと思いましたが、
おそらく、木の切り口から雨水が入るのを防ぎ、
木が腐るのを予防しているんでしょう。
父らしい考えです。
建具に錆びた空き缶なんてあまり似合うものじゃないのに、
こうしてジオラマで重要な役を果たすほど重要に感じるものがある。
そんな不思議な気持ちが起きるのも実家のジオラマ製作の醍醐味なのかもしれません。
みなさんもご実家のジオラマ製作などいかがでしょうか。
さぁ、これで、ジオラマは完成です!!
完成画像をどうぞ!